マテリーの「気ままに読書、ワッショイ!ジモツアー」(旧:新書日記)

大好きな読書と地元を巡った記録を、思うまま綴ります。

不屈の棋士(講談社現代新書)作者:大川 慎太郎

まさゆめ工房大崎雅裕です。

 

人工知能に追い詰められた「将棋指し」たちの覚悟と矜持】

 

棋士たちは、まさに人工知能の「人間を凌駕しようとする実力」に直面しています。

人工知能・AIは、今後私たちの多くの仕事を劇的に変化させることは必定でしょう。

 

オックスフォード大学が認定 あと10年で「消える職業」「なくなる仕事」(週刊現代) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)

 

将棋観戦記者による、棋士11人のロングインタビューは、とても丁寧に質問し、

有効な回答を引き出しています。

通常の記者としての著者への信頼が、棋士にあるのでしょう。

 

ソフトを大いに活用する棋士、ほとんど利用しない棋士ともに、

全員発言していることは、「ソフトに頼ると自分で考えなくなる」

気を付けたいですね。

 

棋士の受け答えの数々は、読んだ人それぞれの数だけ、

気づきや注目することがあるでしょう。

 

人工知能に興味を持ち、将棋のルールや棋界の基本を知っている方には、

必読の本です。

 

☆ここに注目しました

 

 ・2015年10月には、情報処理学会が「トッププロとの対戦は実現して

いないが、事実上、ソフトはトップ棋士に追い付いた」と宣言して、

プロジェクトの終了を発表している。これに関して納得するプロ棋士

いれば、反発する者もいる。

 

・でたらめな将棋というか、とりあえず前例がない将棋に持ち込む傾向は

増えていくでしょうね。

 

・人同士がやってもよくわからないから、いまの将棋界の繁栄がある。

 

・ボナンザの将棋は駒損から始まるのです。

 

・最近、研究会での感想戦はあまり好きではないんです。ソフトを使って

解析するほうが精度の高い検討が行えるので。

 

・ソフトを中途半端に取り入れて、自分の感覚がどっちつかずになって

壊れてしまうことはあるかもしれませんね。・・・自分の棋風とは

違うのでその後をうまく指しこなせず、実際は形勢が悪くなくても

負けてしまうことがあります。

 

・電王戦を見て「将棋を見る価値なし」と言ってファンが離れていくのは

仕方がないと思います。

 

・コンピュータが何かを示しても深く心が動かないんです。人間同士の

つながりや触れ合いというのは本当に大事だと思いましたね。

 

・「とにかく普及活動は全力でやりたい」

 

・将棋はそんなに簡単じゃありませんから。

 

 またひとつ、学びました。ありがとうございました。

 

不屈の棋士 (講談社現代新書)

不屈の棋士 (講談社現代新書)